コネ力主義
こねりょく-しゅぎ【コネ力主義】
年齢・学歴・実力などによらず、実際の個人的な人間関係を重視して評価を決める考え方。
海外就職・海外転職では実力主義だと解説されている情報を見かけるのですが、僕の中では懐疑的です。
- 就職活動が実力主義か?…うーん、ちがうなー
- 昇給も、もちろん実力も加味されるけど、それだけじゃないよなー
- 昇進も組織図を見ると、役職付きの人は役職相応の年齢だしね
- 日々の仕事でも案外人間関係がベースのウェットな感じだしなー
- 明らかにお荷物っぽい人がいるけど、クビにはなってないし。
と、いった感じで、どうも実力主義というのがしっくりこない、なんか違うぞと。
んでもって、よーく組織を観察していてわかったのが、これは相当なコネ社会だと。コネ力主義だと。
もちろんある程度の実力も必要ですが、それよりも上司と仲がいいこともかなり重要だと思います。
みんな気になる人事考課でも、仕事でやり遂げたことや、学んだことをできるだけ数値化・KPI化してできるだけ公平に評価をしようとしてはいます。
でも、そこで最後の数字を書いて、承認をするのは上司ですし、さらに!ヨーロッパでは採用・昇給・昇進を決めるのも上司なのです。
これらを総合して、僕は上司のポチになることに決めました。だってそのほうが昇給・昇進の効率がいいんだもん。
ポチと言っても、なんでもイエスというわけではないですし、仕事に限ったポチです、貞操は守ってます。
ちょっとした雑用、訪問者を迎えに行ったりとか、資料を印刷をしする、何か予約するときには上司のも一緒にする…
別に日本では特別なことではないのですが、オーストリア・ヨーロッパでは気が利いて使い勝手がいいということになるのです。
この日本のおもてなしスタイルで上司の仕事をお手伝いすることをポチと言っています。
そうやって考えを展開させていくと、日本のシステムはかなりフェアに作られていることが明らかになってきます。
例えば就職活動、いろいろ文句もありますが、けっこうフェアで実力主義の方法でしょう。少なくともみんなに門戸は開いています。
社内での出世の方法、日系企業では昇進試験というのがあると聞いて本当に驚きました、すくなくともうちの会社にはありません。
僕の汚くゆがんだ色眼鏡を通じてみるヨーロッパはコネときどきコネの社会で、日本のおもてなしスキルは海外就職で有効なスキルの1つと言えるでしょう。
そしてこれをさらに発展させた全方位ポチというのもあるのです。ここで堂々と宣誓しますが、僕は全方位ポチです。でも、これはまた別のお話。